DDR4とDDR5、これらはコンピューターのRAM(ランダムアクセスメモリ)に関する用語です。どちらもデータ転送速度やエネルギー効率に大きな影響を与えます。
この記事では、DDR4とDDR5の違いを明確に理解するために、その特性とパフォーマンスを詳しく比較します。
DDR4とDDR5の基本的な違い

DDR4とDDR5の違いは次のとおりです。
項目 | DDR4 | DDR5 |
---|---|---|
動作クロック | 最大3200MHz | 最大4800MHz |
帯域幅 | 最大64GB/s | 最大128GB/s |
電圧 | 1.2V | 1.1V |
リードレイテンシー | 15~18ns | 13~16ns |
オンダイクキャッシュ | 16KB | 32KB |
熱伝導性 | ||
価格 | ||
入手性 |
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速度とレイテンシ
DDR5はDDR4よりも速度が速いですが、レイテンシが少し高い傾向があります。ただし、速度の向上はレイテンシの増加を補って余りあるため、DDR5はDDR4よりも全体的なパフォーマンスが優れています。
パフォーマンス
DDR5は、DDR4と比較して約1.5倍の帯域幅を提供します。これにより、DDR5は同じタスクをより高速に処理することができます。
エネルギー効率
前述のように、DDR5はDDR4よりも電力効率が高いです。これは、バッテリー駆動のデバイスにとっては特に重要なポイントです。
DDR5はDDR4よりもメモリ容量の増設が容易
DDR5はDDR4よりもピン数が少ないため、マザーボードへの取り付けが容易です。
また、DDR5はDDR4よりもメモリチップを1枚あたり16GBまで搭載できるようになったため、少ないスロット数でも多くのメモリ容量を搭載できます。
DDR4とDDR5の互換性について

DDR4とDDR5は、物理的にも電子的にも互換性がありません。そのため、DDR4を使用するマザーボードにDDR5を取り付けることはできません。このセクションでは、その理由を詳しく説明します。
ピンの配置
DDR4とDDR5は、ピンの配置が異なります。DDR4は288ピンを持ち、DDR5は320ピンを持ちます。このため、DDR5のメモリモジュールはDDR4のスロットに物理的にフィットしません。
電圧レベル
DDR5はDDR4よりも低い電圧で動作します。このため、DDR4を使用するマザーボードは、DDR5の動作に必要な電圧を供給することができません。
コントローラの互換性
DDR4とDDR5は、メモリコントローラのレベルでも互換性がありません。つまり、DDR4のコントローラはDDR5のメモリを管理することができません。
まとめ|DDR4とDDR5、どちらを選ぶべきか?

DDR4とDDR5の違いは明らかです。DDR5は、より高速なデータ転送速度、大きなメモリ容量、そしてより高いエネルギー効率を提供します。
しかし、新しい技術が旧式のハードウェアと互換性がないため、アップグレードには新しいマザーボードが必要です。
現在のコンピューターの性能が不十分で、予算が許すならばDDR5を選ぶことをお勧めします。しかし、現在のコンピューターがまだ十分なパフォーマンスを提供しているなら、DDR4を使用し続けることも一つの選択肢です。
どちらを選ぶかは、各自のニーズと予算によります。
- 最新のCPUやGPUを搭載したPCを構築する場合。
- ゲームや動画編集などの負荷の高い作業をすることが多い場合。
- 将来的にメモリ容量を増設する予定がある場合。